2000年12月6日 デイズド・アンド・コンフューズド誌にて世界的メディアがデビュー
鞄の中の、彼らのデビューアルバムとPVの両方と共に、ゴリラズは紙媒体攻めという国際的なキャンペーンに次の戦艦を発射した。
情報誌のデイズド・アンド・コンフューズド誌は、レッド・ツェッペリンの…ええと…「幻惑されて(デイズド・アンド・コンフューズド)」にあやかって名付けられたことを元に純粋に選んでマードックが声をかけた最初の地点だった。一部を委任するための、ジェファーソン・ハック編集長の決断だった。
ジェファーソン・ハック: そうだな、スタジオ(コング)に降りて行って、音楽を聴き、本物の風景を背景にしてジェイミーがイラストを描いた場所で録っているファーストPVを観て、その音楽が好きになって、そして表紙にしましょうと思った。
マードック: 正解だ。
写真撮影のため、マードックがジャーナリストのロジャー・モートンも含んだバンドメンバーをボクスホールアストラに突っ込み、時速90マイルで進む道中で一時休憩を指示しようと決める前の初めのうちは、インタビューはコングスタジオで行われていた。マードックが道すがら、レディオヘッドやビリー・オーシャンを糾弾する、オアシスやリンプ・ビズキットからブリトニーやクリスティーナまで、こんにちの全ての他のバンドをこき下ろしていつものやり方から外れるのは、猛スピードに走っている間のことだった。マードックは「配管工のケツの方がまだファイブよりイケメンだろ」という宣言と共に締め括った。
特に外見は優れてもいなければ変わっているわけでもなく、創られたという点。ゴリラズは異なる地から来た異なるバンドだった。
写真は、東ロンドンはオールド・ストリートのデイズド・アンド・コンフューズドのオフィスで撮られたのだった。
撮影もまた、その騒ぎ無しには済まなかった…
ラッセル: 俺たちはジェイミー・ヒューレットに、スタイリングについて降りてきて手伝ってくれと言った。だがあんたが言ったように、ヒューレットは少々トラブルメーカーであることで知られていた。俺たちが帰った後、何が起きたかは知らないが、ジェファーソン・ハックはお幸せではなかった。
ジェファーソン・ハック: ジェイミーは私に、もし俺がしたいなら、もしラッセルが壁にバーガーをなすり付けたなら、もしマードックが部屋の向こう側にテレビを投げたなら、と訊いてきた。それから、ええと…私は本当にジェイミーが続けていることについて知らなかったもんで、十分な注意も払えなかった。でも翌朝私が入って行った時には、壁になすり付けられたバーガーがあり、部屋の向こう側に投げられたテレビがあって、私は大変遺憾だった。
しかしながら、モートンのゴリラズに対する印象は、目に見えて期待通りのようだった。
バンド間の持論の変わり映えしないつまらない長話の後、寝ている間に2Dの耳に火のついたたばこを刺そうと企んでいるマードックと共に、バンドはあくせくとアルバムを演奏した。最初の反応は良かった。ロジャーはこのアルバムを次のようにくくった。
「可能性のある要約であり取捨選択する新事実である種無しボンゴは、ポップに鎮魂と追悼を同時に反復演奏した。いいや、本当さ。『スロー・カントリー』は浮かべる。『トゥモロー・カムズ・トゥデイ』は踊り出す。『M1 A1』は懐古的虚無主義を分ける平坦な道を走る。ああ、まったくだ。再度録音した反響して鳴り響く、ゾンビを捕えているそれは、ニューヨークとキューバを経てクローリーからキングストンまで一線を画し、パンク・レゲェ・ポゴを奏でる間を綱渡りをする。」
「スヴェンガーリが取り憑いた黒魔術を操るベーシスト、鎮痛剤中毒でその人生には欠落があるボーカル、ヒップ・ホップの巨人ドラマー、たまごっちとロックが好きなギタリストという4人の組み合わせは、100万をもたらし、999,999回という誤った速度でスカンク・アナンシーに会える。ゴリラズのデビューは100万回に1回の例外だ。」
モートンが音楽を聴いたことに満足したマードックは、ゴリラズが「最高だ。他に誰がいる? ゴリラズは音響装置の中にある現実と虚構の裂け目であった。」ということを誇りにし続けた。
マードックはどういうわけか、9歳の時に給食のおばさんで童貞を失いそれからずっと不機嫌なんだと触れ回りもし続けた。
マードック: 初のインタビューで俺たちは自分らのブースを出したんだ。俺たちは自分たちのことなら何でも言ったし、自分たちに反することなら何でも言った。俺たちは手袋を投げたんだ。
偉大なるロジャー・モートンの評価はこうだ。「全てのものが虚構な複製である世界、想像力豊かなものは一切無い世界、宣伝が宣伝を呼ぶ世界、温かみのない産業的な有名人の世界において、『想像』がその想像上で崩壊し始めることは避けられない。」ロジャー・モートンは、音楽が思い起こされる感傷と、またそれにより信じるに足る大きな刺激をもって締め括った。
マードック: 奴がそんなに長々と喋ってたなんて知らねぇが、それは問題じゃねぇ。奴は音楽が好きだったし、仕事もそうだ…
2D: 彼は主に唄うことが好きだったんだと思うよ。
マードック: お前の幻想だよ、能天気。
デイズド・アンド・コンフューズドの制作は、ゴリラズのしっちゃかめっちゃかな世界に、多くのものを含んだ紹介として提供した。ゴリラズの姿勢と意志と野望を。
しかし、口はひとつです。今、すてきな大きなズボンをお見せしましょう。
きちんと後ろ盾しなくては。
メモ ---------------------------------------------------------------
hip style : hipが、スラングで「流行に乗っている、情報に通じている」の意。情報をいち早くお届けする姿勢
sensi'n'bongo : sensi = sensimellia。種無し。bongoは楽器のボンゴ。sensimellia and bongo? ドラッグ?
ouija-raggas : ウィジャ-ラガ(複数形)。ouijaはウィジャボードのウィジャと同じ。フランス語の「はい(oui)」とドイツ語の「はい(ja)」を組み合わせた造語。raggaはレゲェの1ジャンルでダンス音楽
voidoid : スラング。空白の時代に属するようなひと
rockchick : ロック・ミュージックが好きな女性
the Bollocks of the Gods : bollocksはイギリスのスラングで「くそっ」。dog's bollocksは最高の意。誉め言葉だと思われる
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